2010年3月10日に、
Koyas君とKoyas Studioで制作したアルバム"Chill Out"を、
Dj Yogurt&Koyas名義でThird Earからリリースします。
このアルバムをリリースするまで、
紆余曲折があり、
2008年7月にはほぼ完成していたんですが、
ここまでリリースがずれこむことになりました。
ずれこんだことで結果的に、
KLF"Chill Out"のリリース20周年を祝う
タイミングでのリリースになったのは良かったんですが、
2008年7月にほぼ完成していたアルバムを更に完成度を高め、
一度2009年6月に完成してマスタリングまで終わり、
INFUSから7月に出たアンビエントカタログ本の発売に合わせて、
8月にリリースする寸前までいった時のアルバム収録曲から、
Third Earの意向を踏まえて数曲差し替えになったので、
全体の雰囲気はYogurt&Koyasの当初の意図からは
微妙に変化しています。
差し替えになった曲は、
KLFの"Justified And Eincient"のカバーで、
「この曲をカバーしてリリースするのはKLF本人達に許可を
貰わないといけない」とThird Earのプロデューサー・Hさんが
リリースする数ヶ月前に言い出して、
KLFに連絡したもののなしのつぶて。
KLFは現在音楽に興味が無いらしいです。
JIMMY CAUTYは、絵は書いているようですが・・・。
で、結局Third Earからリリースする"Chill Out"には
カバーは入れられないという結論に達して、
問題の曲をはずして、
この曲は2version収録していたので
ヴォーカルのちなぼんさんに歌いなおしてもらったりして、
一度完成して自分達が納得いっているアルバムを作り直す
という最高にめんどくさい作業を経て(二度とやりたくないです)、
ようやく2010年1月にキムケンスタジオで
マスタリングを終えることができました。
カバーというものは著作者の楽曲の権利を保有する会社や、
著作者にお金が振り込まれればOKで、
もし著作者がカバーを気に入らなかった場合は、
カバーをリリースしているレーベル元に
著作権者か代行の人が連絡して廃盤にしてもらう、
売れてしまったCDはお宝化・・・
そんな感じで、
これまでの音楽業界はやってきたと自分は解釈していたんですが、
Third Earはかなり厳格に著作権に関する法律、
その中でも特に「同一性保持権」を尊重したい、
と考えていました。
それは確かに1万枚以上売れるようなビッグタイトルなら
そこまで神経質になるのもわかるんですが、
日本のインディーレーベルで洋楽のカバーに
そこまで神経質になっているレーベルって、
2010年現在どれだけあるのかな、と思います。
VillarobosがやったWhat Time Is Love?のカバーのことも
Third Earは知らなかったくらいだし。
Third Earの見解を聞いた時点で、
自身のレーベルUpset Recordingsからリリースすることも真剣に
考えましたが、
敬愛する三田格さんが今回のリリースの実現に絡んでいて
Third Earからリリースすることを応援してくれていることや、
Third Earが持っているWEB関連や雑誌関連の宣伝力を考慮したり、
Upset Recordingsからは、
2010年夏にSound Of Sleep 2010をリリースする予定があり、
Chill Outまでプロモーションに時間を割く余裕が無いことなどの理由から、
Third Earからリリースすることに決定しました。
そんなこんなで修正を経ていく中で、
KLF"Chill Out"の曲のフレーズを
断片的に散りばめてはいるものの、
モロにカバーといえる曲はアルバム中から無くなり、
言われてみれば・・・カバー・・・なのかな?
という
「なんと形容したらいいか、
作った自分たちにも形容し難いアルバム」
に仕上がっています。
2010年3月3日現在、
チルアウト フルカバー
で検索すると大量に出てくるレコードレビューに使われている
「フルカバー」なる造語は、
この2009年7月にリリース寸前までいった時に、
各媒体やレコード店むけに
Third Earが制作して送った作品のリリース情報の中に、
「フルカバー」との記載があり、それを流用したものです。
その後KLFのカバーをはずした時点でフル?カバー??
な内容になっているんですが、
2010年2月にThird Earがあらためてリリースする、
との情報を各媒体に送ったところ、
「フルカバー」との文字は入っていなかったんですが、
意味不明気味だけど短い言葉でアルバムを説明するのに便利と思われたようで、
その後も「フルカバー」という謎の造語は流用され続けています。
しかしながら、その「フルカバー」の乱用状態は自分の意思とは関係ないことです。
自分はこのアルバムを「フルカバー」と確信したことはありません。
もし「フルカバー」という形容を見て、
KLF"Chill Out"の「純粋な」カバーアルバムだと判断して購入した方がいて、
その方が聴いてみて、
もし「こんなのカバーじゃない」と思うところを想像すると
・・・胸が痛みます。
既にヒアホンhttp://www.fujisan.co.jp/product/1281683382
や、
サイゾー
http://www.cyzo.com/mt/mt-search.cgi?IncludeBlogs=13&tag=DJ%20YOGURT&limit=7
等で、
YogurtのChill Outに関するインタビューを読んだ人は
知っていると思うんですが、
今回のDj Yogurt&Koyasの"Chill Out"は、
KLFの"Chill Out"の楽曲のコード進行を
ゲストギタリストのArataさんと大まかに解析して、
その後Koyas君とKoyas Studioで更に細かく解析後、
サンプリングを多用していることでおかしくなっている和音の個所や、
無理やりな展開等を、
Yogurt&Koyasの感覚をベースに、
最新の音質で再構築していきました。
KLF"Chill Out"の中にはお坊さんがお経を唱えていて、
その声にエフェクトをかけて電子音に変換したような
曲があるんですが、
その曲は同じようにカバーしようと
思えばできないこともないけれど、
果たしてそれが面白いかといえば
そうではない、、、わけで、
自分達がイマジネーションを膨らませている間に、
だんだんKLF"Chill Out"オリジナルから離れていった曲も幾つか
あります。
勿論KLF"Chill Out"を聴いている人ならにやっとするような
引用で溢れている曲も幾つもあります。
自分にとってKLFのChill Outは、
聞く前の勝手な印象と違って、
実際に聞くとそれほどは和めない、
意外なくらい「暴れん坊」な印象を受けたアルバムだったので、
自分が制作に関わる"Chill Out"はまずリラックスして
聴くことができる雰囲気が流れるアルバムにしようと
考えていました。
とはいえひたすら和みではKLFの「あの」感覚を捉えきることが
できないので、ところどころ自分達もKLFよろしく脱線している曲も
あります。
KLF"Chill Out"を意識したがために、
自分達の"Chill Out"もかなり壮大な世界観が映し出された内容に
なっています。"Ambient"の枠には収まりきらない感じです。
そこでもっと"Chill Out"な側面だけを取り出して、
自分達の考える"Chill Out"に含まれる"Ambient"感覚を
強調したいと考えて、
アルバム収録曲の数々をDub Mixした、
20分間の"Ambient Dub Mix"を制作して
アルバムの最後に収録しました。
この最後の20分間は、
長くアンビエントを聴いている人にも楽しんで
もらえるのではないかと自負しています。
リリース一週間前ですが、
未だに自分でもDj Yogurt&Koyasの"Chill Out"を
短い言葉では表現することができないでいます。
今のところ長めですが、
三田格さんが書いてくれて、CDの帯ウラに記載されている文章が
2010年の"Chill Out"の内容を的確に表していると思います。
「20年目にして生まれ変わったアンビエントの古典。
継ぎ接ぎだらけのサンプリング・コラージュからまったくのオリジナル・サウンドへ」
ジャケット等、このDj Yogurt&Koyas"Chill Out"に関わる
デザインをおこなってくれているのは、Flower Of Lifeや
Floatribe等のPartyのフライヤーや、数々のCDジャケットの
デザインを手がけ、個展も成功させたIPPIさんhttp://www.ippi.jp
です。
遊び心とアートの感覚の融合を感じさせつつ、
KLFのオリジナル盤を持っている人が手に取りたくなる魅惑のデザインに
仕上がっていて、自分はとても気に入っています!
KLF"Chill Out"の根底に流れる感覚を元に、
2010年に相応しい「鳴り」を響かせる"Chill Out"をどうぞ・・・